木の工房 風

ひとこと

ワクワク感を感じさせる作品作り           ”新付加価値の創造”(2017/1/3 T.Hayashi)

砂張ギャラリー鳴物館

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「小田原もあ展」で、はじめに伺ったのは、風鈴に代表される鳴り物を作られている鋳物工房「砂張ギャラリー鳴物館」です。

ここの風鈴は、あの黒澤明監督が映画(赤ひげ)で使うために発注されたほど、歴史のある素晴らしい音色の鳴物を作られています。(ということを初めて知りました。)
砂張ギャラリー鳴物館

鋳物で作られた小田原風鈴は,砂張(すなはり:銅と錫の合金)を使い、清澄にして、風雅な音色の鳴り物として有名だそうです。
小田原鋳物は、北条時代からはじまった小田原の伝統工芸のひとつですが、黒澤監督の「最高の風鈴を持ってこい」という指示の元、探し出されたのが小田原風鈴だそうです。
スタッフは江戸時代の文献を調べ、小田原風鈴に行き着いたそうですが、数百個発注し、映画ではその中から気に入った音色の風鈴だけをチョイスして使用したそうです。黒澤監督の映画作りのこだわりが垣間見える話でした。

実際に音色を聞きましたが、澄んだ音色と余韻の長さに驚きました。
スズムシやマツムシの音色の風鈴もありましたが、それは素晴らしい音色でした。
国会議事堂で使用している振鈴、新宿御苑の鐘、霧ヶ峰高原・蛙原(げろっぱら)の霧鐘塔(むしょうとう)の鐘、安曇野・碌山美術館の鐘と皆さんご存知の鐘もここで作られたそうです。

シェルモールド法による熱硬化型鋳型の砂をドイツから輸入して日本ではじめて使用したのは、ここの工房だそうです。(いまでは、どこでも一般的に使われている方法)

鋳込みの作業現場も見せて頂きましたが、建物も昔のままで、土間の作業場も歴史ある職人さんの現場という雰囲気が漂っていました。
材料の「砂張」は、鋳込み技術が難しいので、一般には敬遠される材料だそうですが、それを使いこなす技術が、こういった素晴らしい音色を生み出すのも、納得です。

このように歴史ある素晴らしい製品、技術が一般に知られていないのは、大変残念なことです。
しかもいまはここ一軒しか残っていないというのも、寂しい限りです。
何としても、いまの時代に多く受け入れられるような製品に展開して、この素晴らしい技術が未来に残って行くことを願っています。

!!!!!!!!
展示会だけでは、なかなか知り得ない、いろいろなことが分かり、やはり工房に伺うことは、その作品をより深く知ることができる、大切なことだと、あらためて認識しました。
ただし、仕事中にお邪魔する訳ですから、あらかじめアポを取ることが、大切なマナーだと思います。

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