木の工房 風

ひとこと

ワクワク感を感じさせる作品作り           ”新付加価値の創造”(2017/1/3 T.Hayashi)

彫刻家:佐藤忠良(その2)

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佐藤忠良"interview"より
「習い事は枠に入って枠より出でよ」ということですね。

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僕はシベリアに捕虜になって3年、その時は装具検査やらで持っているものはすべて取り上げられてね。
で、体だけなんだけど、そんな中、本を隠し持っていた人がいてね。徒然草やなんかを夜になるとランプの下で
読ませてくれるの。
その時読んだもので今でも忘れないのが、この「習い事は枠に入って枠より出でよ」という言葉なの。
「枠」っていうのは大工になったら親方が教えるでしょ、「鉋(かんな)はこうひけ」とか、そういうのですよ。
同じように、デッサンでも、こういう構図で、こうやって、こう鉛筆を持って、というのはひとつの枠ですよ。
だから、彫刻でも「好きなようにやればいい」「個性が出るよ」なんていう人もいるけど、本当の個性というものはね、エキセントリックなものを 個性だと思ったら大間違いですよ。
学生でもなんかちょっと面白いことをやると「感覚ありそうだな」なんか言われちゃって、そのままばぁーとやっちゃうと、どうしようもなくなるのよね。
だからそこはやはり「枠」をきちっと決めてやらないと本当はいけないと思うんですよ。

僕はいつも、「大人の人にあったら挨拶しなさいよ」
なんてことを30数年間東京造形大の学生たちに言いつづけてきてるの。「君たちは4年保育だよ」てね。
これはね、何でもないようなことだけど、これもひとつの「枠」として、大切なことなんですよ。
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作法、型に捉われない、感性で愉しむ「お茶」、五感で味わう「お茶」を提唱している木村宗慎さんも
”「型」にはまる時期を、むかつきもってでも10年続ければ、なにがしかのものは見えてきます。
その果てには「型」を基本にしてなんでもやったらいいんだ、型にしばられているようでも、もとい型があったからこそ自分は自由だと思える瞬間が訪れます。”と語っています。
型を習得したその先に、本当のお茶を味わう、愉しむ瞬間が訪れるということでしょう。

「何ごとにも通ずる「枠」「型」をおろそかにしてはいけない」という共通した教えだと思います。

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