木の工房 風

ひとこと

ワクワク感を感じさせる作品作り           ”新付加価値の創造”(2017/1/3 T.Hayashi)

彫刻家:佐藤忠良

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TV画面で、初めて見た佐藤忠良さんの彫刻のはつらつとした作風は、現代の若手作家が創作した彫刻だと思いました。

それは、1912年大正生まれの作家さんの作品とは、とても思えませんでした。
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/cgi-bin/sato/index.html
佐藤忠良

身近な人物たちをモデルにしたそうですが、生命力みなぎる現代感覚あふれるスタイリッシュな表現ができる感性は、どこからきているのか、不思議な感じである。
そして、その彫刻から伝わってくる何か・・・惹きつけられる魅力は、何処から来ているのであろうか。

こつこつこつと徹底して「枠」と表現される基本を大切にし、「自然の魅力には敵わない、それとの闘いである・・・だから、いまでもやっている」と語った、83歳のときの言葉からも窺える造詣へのこだわり。

芸術院会員や文化功労者への推挙を断わり、地道な創作活動をつづけ、自分のことを「職人」と呼ぶように、普段の創作活動への「愚直さ」の中から生まれる造詣。

「シベリア抑留時代、捕虜の中には、元は大学教授だったり社長だったり、土工さんだったり、お百姓だったりする人がいるわけです。でも収容所ではみんなただの男になって自分を見せ合っている。
そうすると本当につきあっていけそうだなと思う人たちは、地位も何もないような、お百姓みたいな人だった。そこには社会的なステータスを脱ぎ捨てた、ありのままの、いわば裸形の人間像があった。」と語っているシベリア時代の経験から、「人の強さとやさしさ、思いやり」をこころの底から感じた・・・その体験から、ごく平凡な普通の日常生活の中で、ほんの一瞬だけ垣間見る「人間の美」を追求した作品を多く手掛けたそうだ。

---------抜粋---------------
王貞治の胸像を作ったのは、王がハンク・アーロンの本塁打記録を塗り替えた直後のことである。今や世界の頂点に立っているはずのこの男の顔には、額になぜか深い縦じわが刻まれ、瞳はまるで泣くのをこらえているかのように潤んでいる。華やかな大記録の陰には、人知れず積み重ねられた努力と意地と涙とがあったにちがいないが、佐藤はたった一体の胸像に、それをすべて盛り込もうとしたのだ。
作品は『記録をつくった男の顔』と名づけられた。その顔は確かに王選手のものだが、名もないひとりの普遍的な人間像でもあるのである。
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「日本人固有の相貌を表現し人物の生き様・内面の美しさを追求」
「根底に流れる熱いヒューマニズム」
「働く人々の顔」を「人が咲かせる花」と語っている。

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