木の工房 風

ひとこと

ワクワク感を感じさせる作品作り           ”新付加価値の創造”(2017/1/3 T.Hayashi)

日本の風景を残す

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「日本の風景を残したい」という思いで、デザイナー梅原真さんは、地方の一次産業で、売れない「いいもの」のパッケージデザインをして、ヒット商品に押し上げ、結果、荒廃に向かう風景を食い止め、日本の風景を残すという思いを実現されている。

そして、すこし観点は違いますが、洋画家:向井潤吉は、日本の民家と風土風景を描くことで風景を残そうとした。

<向井潤吉の思い>
日本の民家の美しさ、こういう風土でしかできない形の美にはじめて気がついた潤吉は、せめてなくなる前に、昔からの民家のよさを絵に残しておけば何の役に立つのではないかと考えた。
だから終戦と同時に、暇にまかせて民家だけを描くぞと決心して、まず娘が学童疎開していた新潟県川口村からはじめた。戦後の高度経済成長により次第に伝統的家屋が失われていくなか、潤吉は全国を巡り古い藁葺き屋根の家屋を描き続けた。
私が最も好むのは、信州から東北へかけての、大振りの農家の点在する地方である。
私の民家を扱う気持ちにも徐々と変遷があった・・・むしろ家を大切にしながらも、その家を取り囲む風土風景を主とするようになってきたのである。
民家と、その所在する界隈との調和、風土風物の組み合わせに重点がかかってきた。

その向井をして、「昔の風景は戻ってこない」「高度経済成長の勝ち」と言わしめたこの言葉には、彼の無念さが込められていると思いました。

向井潤吉と梅原真さんとは、手法は違いますが、日本人が作り上げた風土から生まれる「日本の美しい風景」を残したいという切なる思いには、相通じるものがあると感じました。

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