木の工房 風

ひとこと

ワクワク感を感じさせる作品作り           ”新付加価値の創造”(2017/1/3 T.Hayashi)

木工家:村上富朗さん逝去

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今日(12/23)買い物に出かけた先の書店で立ち読みした雑誌「住む」で、木工家の村上富朗さんが2011年7月に逝去されたことを知りました。

村上さんの工房を訪問したのは、もう10年くらい前のことになりますが、残念ながら、ウィンザーチェアーには、それほど関心がありませんでしたので、村上さんとはそれほど多くの接点はありませんでした。

村上さんの工房を訪問させて頂いたのは、10年くらい前の夏、軽井沢のホテルブレストンコートで開催されていたクラフト展で村上さんの作品を拝見し、すぐに電話で確認して、御代田の工房にお邪魔しました。
当時、私はまだ木工を始めて間もない頃だったので、村上さんがウィンザーチェアーの国内の第一人者であることすら知らないで、図々しくも押しかけてしまいました。

物静かで、物腰の柔らかい方だったことを覚えています。
「展示会等、木工仲間の方達とリンクして作品展をされているのですか」とお聞きしたら、「最近はトンと人付き合いが縁遠くなり、仲間の集まりにも余り参加していません」と仰っていました。
木工一筋、一人でコツコツと木工に励んでおられるといった感じでした。

その後、東京国立近代美術館工芸館(2003年)で開催された「現代の木工家具」では、錚々たる木工家達(9名)と肩を並べ、また、いろいろな家具関係の雑誌に登場されているのを拝見していました。

今回の「住む」の記事は、建築家中村好文さんが家具職人仲間の村上さんの余命いくばくもないことを知り、2011/5月、最後のウィンザーチェアー製作を記録に残したという記事でした。
村上さんは、まだ62歳でしたが、こういった素晴らしい木工仲間の方達に見守れながら今年7月に逝去されたそうです。

村上さんは、木工所の倅として生まれ、物心ついた頃には、基本的な木工技術は習得していたそうです。
ウィンザーチェアーとの出会いは、1977年にアメリカのフィラデルフィアで見た二種類のウィンザーチェアだったそうです。この世にこんなに美しい椅子があるのかと凄く感動したそうです。帰国後には、この椅子の復元をしたいと心に決め、復元の過程の中から、椅子作りの多くのノウハウと木の椅子の素晴らしさを知りました。
身近なところから自然がどんどん失われていく昨今、自然とのふれう小さな場になるような木の椅子を作りたいという思いで、椅子作り一筋に木工活動をされた方だったようです。

ご冥福をお祈り致します。

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